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この作品には、天竜川に棲む多くの水中生物からのメッセージが込められているように感じました。中心に配置された魚は「鮎」でしょうか?こちらを見つめ、「天竜川はとっても素晴らしい川ですよ」とでもお話していそうです。楽しく暮らす姿が見てとれます。
表現についてふれてみましょう。この作品の画面構成がすごく考えられています。
水中から外部を見せ、水面が湾曲している構図は、作品全体に躍動感を作り上げています。また、水上を上部1/5程度に配置することで、水中の様子をダイナミックに表現することができています。
水中に転がる石ころなどは、実際に水中にもぐってみればわかると思いますが、どの石も同じ色をしていることなく、とりどりの色合いをしています。その、様々な色合いも憎いほど変化がつけられているため、なんとなく過ぎ去ってしまう石の表情も丁寧に彩色することで、絵の中でも石が存在感を放っています。さらに、その石の彩色には遠近感も付けてあります。手前の石は鮮やかに、奥の石はぼかしているという表現です。
水上の奥には赤い橋が描かれ、この赤が画面を引き締める役割をしており、アクセントとして見事に計算されたものになっています。
高学年の部
中学年の部
低学年の部
高学年の部
中学年の部
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